家で子どもをみるってすごいこと。

我が家には、学校へ行かないことを自分で選んだ子がいます。

365日、24時間、一緒に生活しています。

周りのママから言われることは、
「すごいね、私には耐えられない。」
耐えているのか、耐えざるをえないのか、
学校へ行かなくなったのだから、仕方なかった。
というのが、事実なのですが、

周りから見ると、すごいことなようです。

確かに、
簡単にできることじゃないです。
相当、努力してきたし、工夫してきました。

その努力と工夫が、
周りにすごいって思わせるのかな、って思います。

最初は、ストレスでしかなかった、子どもと一緒の生活。

我が子は自閉症と診断されているんですが、

彼には
・嫌なことがあると物を投げる、暴れる、逃亡する
・集中すると、誰にも止められない。行動が移せない。
・一度決めると、予定の変更ができない。
などの特徴があり、

普通に生活するのが大変でした。

とにかく、子どもと離れていた方が、お互いがうまくいく、早く、小学生にならないかな。って思ってました。

まさか、
学校へ行かなくなる、なんて、考えもしてなかったんです。


我が子が学校へ行かなくなったのは、小学1年生の2学期です。

入学して早々、毎朝、登校支援をして、
給食前登校になり、
放課後登校になり、
ついに、学校へ行きたがらなくなりました。

小学生になったら、お互いに楽になると思っていたから、
崖から突き落とされたような、絶望感でした。

それからは、
毎日が、イライラ。
食事の味を感じないほど、ストレスでいっぱいでした。

子どもの預け先を必死で探す日々。
日本を抜け出したい。

学校へ通っていた頃は毎日青い顔をしていて、お腹が痛くなることが多かったんですが、学校へ行かなくなったら、だいぶ表情が明るくなりました。

その点ではほっとしたんですが、

私は、ずっと一緒に生活に、イライラマックス。
子どもにあたることがぐんと増えました。

そして、
イライラをぶつける度に、自分を責めてしまう。

この子が生まれた時に、
この子の笑顔を守のが、私の役目。って決めたんです。

それなのに、
私が我が子の笑顔を奪ってる。

子どもに申し訳なくて、本当につらかったです。

子どもの笑顔を守ために、
学校以外の預け先を探しました。

市内、市外、県内、県外、民間、学校関係、
行けるところは全て見学しました。
単身赴任も考えたし、海外に引っ越すことも考えた。

でもね、
子ども自身が、どこも行きたがらなかったんです。

もう、預けない。一緒に暮らす覚悟、決めた♪

いろんな預け先を見学に行って、
子ども自身がどこの施設にも行きたがらない、となった時、

ふと、力を抜いてみました。

子どもは家にいたがっているんだ、
預けようとしても、嫌がるだけだ。
って、気がつきました。
お互いのことを考えていたつもりでしたが、

子どもが本当にやりたいことを無視して、
時間も、労力も、かなり使って、
行きたがらない子を連れ回していた
わけです。

まず、子どもに対して、
ごめんなさい!!って思いました。

そこで、
やっと、
割り切ることができたんですね。

覚悟決めたんです。

一緒に楽しく生活してこう♪って。

インドア派の我が子とアウトドア派の私。

とにかく、嗜好が真逆な、
私と我が子。

我が子はインドア派。
ゲーム大好き。
外も好きだけど、できるだけ動きたくない。

私はアウトドア派。
屋根があるところが苦手。
いつも外にいたくて、冒険好き。
ゲーム、テレビ、大嫌い。

こういう2人が、どうやったらうまく暮らせるの??

無理でしょ。って、思ってました。

でも、
覚悟決めたんだから、
やってやろう。って思いました。

せっかくなら、
やる気出して、楽しんでやる、くらいの気持ちで。


イライラしながら、
いろいろ試行錯誤しました。

子どもに、
段ボールで何か作ることに夢中になってもらい、
その間に、私は、
考えない時間を作るとか、

レンタルDVDをたくさん借りて、
見てもらったり、
でも、長時間見過ぎるのが気になって、逆効果だったり。

そんなこんなしているうちに、
人として、親子の在り方として、
とても大切なことに気がつきました。

お互いを1人の人として、尊重し合えばいい。

価値観の全く違う人同士が、
同じ空間でストレスなく暮らすのに、
一番、大切だと感じたのは、

親子だとしても、他人として接することでした。

低学年の頃は、別部屋で過ごすのは、難しいですが、

高学年くらいになると、
だいぶ安心して、お互いに別の空間で過ごせるようになってきました。

現在、小学5年生で、1日中、彼の部屋でゲームをしています。
疲れたら、外へ出て走って気分転換、運動もしてます。
飯もお腹がすいたタイミングで、好きな時間に食べます。

引きこもることが心配でしたが、
そんな心配も必要なく、
私から声をかけなくても、私と話にリビングに来ます。

お互いに、
1人の人として、尊重し合うことで、
健康的な引きこもり生活ができるようになりました。

もし学校へ通っていたら、お互いの自立は、考えられない。

もし、学校へ通っていたら、って考えてみたんです。

きっと、今のように、
お互いを尊重することはなかったと思います。

・私は、我が子を干渉していたでしょうし、
・我が子は、ママに依存していたと思います。

学校へ行きたがらない子の意志を素直に尊重して、
一緒に過ごすことに覚悟を決める。


これができたから、
今の子どもとの、信頼関係ができています。

今考えれば、
母親として当然のことなんですが、
当時の自分には、覚悟を決めるのは、一大決心でした。

この一大決心が、
自分の精神的自立、子どもの自立につながっている、とても大切な経験になっています。

今の私には、日常になっていますが、

家で子どもをみるってすごい。
っていう表現は、本当だなって思います。



NO IMAGE
最新情報をチェックしよう!